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練習する吹奏楽部員たち=2024年5月20日、那覇市の沖縄県立首里高、オザワ部長撮影
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 那覇市にある首里城は、かつて琉球王朝の王城だった。沖縄県民の心のよりどころだったが、2019年10月31日に火災が発生し、壮大な朱色の正殿などが焼失してしまった。

 正殿があった辺りは屋根と壁に覆われる。その内部では正殿を復興させるため、宮大工たちが作業する槌(つち)やかんなの音が響く。5月下旬、沖縄は早くも梅雨を迎え、湿度の高い海風が吹いていた。

 首里城近くにある県立首里高校の音楽室でも「復興への音」が鳴り響いていた。

【連載】My吹部Seasons

吹奏楽作家のオザワ部長が各地の吹奏楽部を訪ねます。

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 「もっと歌って。一発目からいい音で吹きましょう」

 吹奏楽部顧問の西田都の言葉に、45人の部員たちが「はい!」と答える。

 両手を振って指揮する西田は「吹奏楽の神様」直伝のロングトーンの練習を続けた。

 音を8拍伸ばして2拍休むという形式で、音階をロングトーンしていくシンプルな練習だ。部員たちの成長に合わせて拍数を増やしていく。

 「20拍まで伸ばせたら、ワ…

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